2シャドーは、南野拓実、久保建英、鎌田大地の3人が確定的。ここに是非とも鈴木唯人を加えたいところ。前線の万能枠としてスピードスターの前田大然は欠かせず、旗手怜央も手札として持っておきたい人材だ。その他、松木玖生、斉藤光毅、中村草太といったところも候補に加えたいが、残り1年でどうなるか。そしてCFは上田綺世が軸。代役として小川航基がおり、町野修斗、古橋亨梧、浅野拓磨、細谷真大も控える。実力的には、鈴木優磨、ジャーメイン良のJリーグ勢も試したいが、これまでもチームの輪を大事にしてきた森保監督が、ここから全くの新戦力を発掘、試す可能性は低そうだ。
このように改めて確定および候補メンバーを見ても、チームの半数以上の15人程度は前回のカタールW杯経験者になりそうだ。2014年ブラジルW杯と2018年のロシアW杯の両大会にメンバー入りした選手が11人(川島、長友、吉田、酒井宏、酒井高徳、本田圭佑、長谷部誠、山口蛍、香川真司、岡崎慎司、大迫勇也)、2018年ロシアW杯と2022年カタールW杯にメンバー入りした選手は6人(川島、長友、吉田、酒井宏、柴崎、遠藤)のみ。森保監督が日本代表史上初めてW杯後の続投となった影響もあり、よく言えば「成熟」や「継続性」という言葉で表されるが、「15人」というのは、やはり多い。
だが、この森保ジャパンの“変化の乏しさ”を特に問題と感じないのは、選手個々の成長、そして「4-2-3-1」から「3-4-2-1」へのシステム変更、何よりアジア予選で見せてきた圧倒的な「結果」があるからだろう。その意味でも、北中米W杯は「4年間」ではなく「8年間」の森保ジャパンの集大成となる。今後1年間は、“使えるメンバー”の数を増やしてアクシデントに対応できる体制を整えながら、選手たちの調子を見極めて最高のメンバーを選んでもらいたい。(文・三和直樹)

