
初のオリジナルアイスショー「Ice Brave」について発表する宇野昌磨の目は、輝いていた。
【写真】「ワンピース・オン・アイス」での宇野昌磨のダイナミックな演技
3月19日、宇野は自身が企画・プロデュースを手がけるアイスショーについての会見を行った。「Ice Brave」というタイトルについて、宇野は「エネルギッシュに力強く全力で向き合うところが、自信を持って自分の強みといえるところ」「それがこのタイトルにも表れているんじゃないかな」と説明した。
演目について、宇野は「そこはお楽しみで」と詳細は語らなかったが、現役時代に滑ったプログラムを中心に新プログラムも2曲追加し、10曲以上滑るという。会見では、宇野と男子メンバーが新曲を練習している映像が披露され、ダンサーがスタジオで行った振り付けを氷上におろす過程が明らかになった。宇野は、陸上での振り付けは自らの意志によるものだと語った。
「今までのスケートっぽい演技というよりも、ちょっとダンス要素を取り入れたプログラムをしてみたいということで。単純に僕自身、ダンスを自分の技術として取り入れてみたいというのがあった」
ジャンプを優先せざるを得なかった競技時代には追求し切れなかった表現を今こそ磨きたいという思いが、その原動力かもしれない。宇野は表現について、「本当にようやく練習できています」と嬉しそうに語った。
「自分が一番やりたかった、自分ができていない、まだ課題だと思っていたところにようやく手をつけられて。より上手くなるため、自分が満足いくスケーターを目指して、ようやく動け出せたなと思っていて。だから今はいろんな新しいことを吸収したくて、毎日が楽しいです」
「Ice Brave」に出演するのは、宇野を含め計7人のスケーターだ。その中にゲストスケーターとして名を連ねるのが、元コーチのステファン・ランビエールである。
幼少時から師事してきた山田満知子コーチ・樋口美穂子コーチの下を離れ、メインコーチをおかないまま臨んだ2019-20シーズン、宇野は極度の不振に陥った。競技人生で最も苦しい時期にあった宇野に滑る喜びを取り戻してくれたのが、新たにコーチとなるランビエールだった。それ以来、宇野とランビエールは深い絆で結ばれている。