卵子凍結をした時点では、パートナーがいなかった。むしろパートナーがいないから卵子凍結したとも言える。凍結した卵子を使うのは、「この人と子どもを持ちたい」と思えるパートナーが現れ、互いに合意に至った時――。だがパートナーと出会っても、その“合意”を得るのが難しい場合もある。 

「凍結卵子を使っての妊娠・出産は、パートナーにとっても、心の準備と整理に、ある程度、時間が必要かもしれません」 

 パートナーと出会い、子どもを持とうとする合意が生まれた段階で、新たに生じた葛藤。これもまた、卵子凍結が持つ一つの側面と言えそうだ。 

-196℃の願い 卵子凍結を選んだ女性たち』は、朝日新聞出版公式note「さんぽ」で3月31日13時まで、全文無料公開中。
https://note.com/asahi_books/n/n701747b8afcd

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