ますます一般に浸透していく衛星画像の利活用

衛星の利用について熱く語るRESTECの吉田順平氏(撮影:和仁貢介/朝日新聞出版写真映像部)

──今後、衛星データの活用はどのように進化していくのでしょうか? 

吉田:いろいろあるのですが、たとえば最近では、地形のデータと地表面のデータの差分を出すことで、森林域の樹木の高さや面積を推測するような技術が研究・開発されています。それがわかれば森林資源量が推定できるので、CO2の排出量などがわかり、グリーンカーボンクレジットなど、非常に大きいビジネスとして期待されています。

 わかりやすい例ですと、3D地形図を利用して都市の容積率を推定し、土地活用やまちづくりの可能性を検討するなど、活用範囲は広がっていると言えるでしょう。 

今尾:いままで地図業界が手作業で針葉樹林、広葉樹林の色分けなどをしてきましたが、今後はAIなどを使用して簡単にできるようになっていきますよね。
 

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