――「氷艶」は、そういう刺激がいっぱいの舞台ですね
刺激いっぱいですね。「学べることを学びたい」と思って、いつもやっていますね。
――今公演にも出演される島田高志郎選手は、前回の「十字星のキセキ」にも出演されていて、印象的でした
島田選手もそうですし、友野一希選手も印象的でした。他のスケーターもそうですけど、特にあの二人は、前回の「十字星」でファンの方をびっくりさせたでしょうね。衝撃を受けるぐらい素晴らしいことをやってくれたので、僕自身前回はすごく悔しくて(笑)。自分としては出し切れていないというか、一生懸命やってはいたのですが「ちょっと気持ちが弱かったところがあるのかな」という部分がありました。それぐらい素晴らしかったですね。めちゃくちゃ刺激を受けました。
――今回は田中刑事さんも出演されます。「LUXE」に出演された田中さんが高橋さんと二人で滑った演目は印象的でしたが、プロになってからの田中さんをどうみていますか
選手時代以上に、自分の表現したいものをより明確にスケートで表現するようになってきたなと思いますね。今回は多分お芝居をすると思うんだけど、多分初めてだろうと思うから。どんなことになるのか、楽しみですね(笑)。
――今回の「氷艶」で、高橋さんが新たに見せたいものをお聞かせください
増田さんとダブル主演ということで、増田さんのパフォーマンス力は素晴らしいものになると思っています。そこに対峙するものがないとこの作品は成り立たないので、自分自身全力でやっていきたいと思います。
堤監督とSUGIZOさんも全力でやってきて下さるものを、キャスト・スタッフ含め、お客さんに感じてもらえるように。この「氷艶」という物語を感じて「本当に見に来てよかった」と言っていただけるようにするだけかなと。「ギリギリまで全力でやるしかない」というところですね。
そして、「スケートの素晴らしさ」を持って帰ってもらいたいです。「やっぱり、エンタメって楽しいよね」と思ってもらえるようなショーを目指すしかないと思っています。(文中敬称略)
(文・沢田聡子)
沢田聡子/1972年、埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、出版社に勤めながら、97年にライターとして活動を始める。2004年からフリー。フィギュアスケート、アーティスティックスイミング、アイスホッケー等を取材して雑誌やウェブに寄稿している。2022年北京五輪を現地取材。Yahoo!ニュース エキスパート「競技場の片隅から」

