
「再び斎藤おろしが吹き荒れる」
県議会はこれからどう対応するのか。自民党県議のB氏がこう話す。
「県議会では、再び斎藤おろしの嵐が吹き荒れそうな予感がある」
昨年9月、県議会は、百条委員会が結論を出す前に斎藤知事の不信任決議案を可決した。斎藤氏は失職したが、再選を目指して知事選に出馬。劣勢が予想されていたが、SNS展開や「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首が斎藤氏の応援のために立候補する「2馬力」選挙を繰り広げた結果、11月の県知事選で勝利し、知事に返り咲いた。
B氏は、百条委員会の調査報告書が斎藤氏に厳しい内容になっていることを踏まえてこう話す。
「百条委員会の調査報告が出た後に県議会が不信任を決議し、それからの知事選であれば斎藤知事の再選はなかったはずだ」
斎藤氏が知事に再登板後、元県民局長の内部告発の真偽や元県民局長の私的情報が外部に漏洩した問題について、百条委員会とは別に、県が第三者委員会を設置して、調査にあたっている。
B氏によると、斎藤氏が再選されて4カ月足らずであることも考慮し、県議会の「斎藤おろし」の動きは第三者委員会の結論が出てからになりそうだという。
百条委員会の調査報告書が斎藤氏らに厳しい内容となったのには、維新の不祥事が大きく影響している。斎藤氏が再選を果たしてから、維新は斎藤氏を支える姿勢を強め、百条委員会でも、「公益通報者保護法に違反」とする報告書案の内容に維新の委員は反対していた。
だが、百条委員会の委員でもあった維新の岸口実県議と増山誠県議が、NHK党の立花氏に、斎藤氏を厳しく追及していた県議らを誹謗中傷する真偽不明の文書や、非公開の百条委員会の録音データを提供していたとして、2月に党から処分を受け、百条委の委員を辞職。維新は「反対意見」を撤回した。