
つば九郎との別れの悲しさはまだ癒えないが、その影響は様々なところに波及している。ヤクルト球団が大人気キャラクターの後継問題とともに頭を悩ませるのは、トップ級の売り上げを誇るグッズ販売に関する懸念。「つば九郎の活動を当面控える」旨が球団から発表されると、公式グッズが高額転売されるような事態も発生している。
開幕前の球界で一番の話題となったのは、つば九郎担当者(=中の人)が2月19日に亡くなったことだった。1994年4月9の阪神戦(神宮)でデビューしたつば九郎は、2000試合以上にわたって出場を重ね愛され続けてきた。
「ぽっちゃり体型での可愛らしい動きとは裏腹に、持ち前のフリップ芸では時事ネタを交え毒を吐きまくる。他球団選手までイジるのはヤクルト戦の風物詩となった。初登場から担当者が不変だったこともあり、今後について多くの議論がされている。選手以上の人気を誇ったスター燕だったことが証明された」(在京テレビ局スポーツ担当)
「ネット上では今後、つば九郎がどうなるのか?について多くの意見が出ている。『このままつば九郎は卒業する』や『代役を立てて存続させる』など多くの声があるが、正解がないだけにヤクルト球団も頭を悩ませているという。NPBでも何らかの形で功績を労いたいものです」(NPB関係者)
哀悼ムードが漂う中、とんでもない事態も起こり始めている。過去に発売されたつば九郎関連グッズが転売サイトなどで高額で取引され始めた。つば九郎の直筆サイン色紙などに加え、追悼ページの載った新聞が3000円前後(元の価格が1部160円程度)で取引されるなど、需要増に便乗する動きもある。
「ヤクルト球団はチケットセールスと物販(グッズ、飲食)に注力して成長を重ねてきた。つば九郎グッズはチーム内でもトップクラスの売り上げを誇るキラーコンテンツ。今後も継続販売されることが濃厚で、そうなると過去の商品も含めて同様の問題はつきまとうことになる」(スポーツマーケティング会社関係者)