「馬場前代表が党を割るのでは？」

　自民党幹部は、こんな話をする。

「維新全体でなくとも、割れて誰かが10人ほどを引き連れて自民党に来てくれるのがありがたい。その可能性はけっこうあるんじゃないかと期待している」

　また、公明党の幹部も、こう話す。

「昨年10月の衆院選では維新とガチンコで戦い、大阪府の小選挙区では全敗した。今年は夏に東京都議選と参院選を控えている。気持ち的には維新と手を組むのは厳しいが、国政全体を考えると維新との連立はありかなという意見も党内ではあります。その前に馬場前代表が党を割るのではという話もよく聞きます」

　馬場前代表と親しい政治評論家の藤川晋之介氏はこう話す。

「馬場前代表は、以前、自民党から閣僚ポストを示されて連立入りを誘われたことがある。『党を割っていくのか？』と聞いたが、『10人も集まりませんから』と苦笑していた。代表を降りた今は、維新内でも風当たりは冷たく政治情勢もかなり変わっているので、可能性はそれなりにあると思う。石破首相としては閣僚ポスト1つで、前原氏が共同代表を務める維新と連立したいというのが本音でしょう。ただ、維新が割れて自民党についてくれるのも大歓迎のはず。都議選や参院選の前にそういう流れができるのかがポイントです」

（AERA dot.編集部・今西憲之）

▼▼▼AERA最新号はこちら▼▼▼