翌年の高卒ドラ1では浅野翔吾(高松商→2022年巨人1位)と松尾汐恩(大阪桐蔭→2022年DeNA1位)が順調な成長を見せている。浅野は昨年の夏場以降に外野の一角に定着すると、40試合の出場で35安打、3本塁打をマーク。今年は一気にレギュラー獲得の期待も高い。一方の松尾も1年目から二軍で正捕手として活躍。昨年は一軍でも初ヒットを放ち、クライマックスシリーズ、日本シリーズでもヒットを記録した。まだ若い山本祐大がいるだけに正捕手獲得は簡単ではないが、高卒捕手としては極めて順調なステップを踏んでいると言えそうだ。
その他では斉藤優汰(苫小牧中央→2022年広島1位)、横山聖哉(上田西→2023年オリックス1位)、前田悠伍(大阪桐蔭→2023年ソフトバンク1位)の3人がいるが、横山と前田の2人はルーキーイヤーに早くも一軍出場を果たしており、斉藤も将来のエース候補として期待は高い。こうして見ると、2021年以外はまずまず順調と言えるだろう。高卒の選手は大化けした時の“リターン”が大きいだけに、今年のルーキーも含めてさらに大きく飛躍する選手が出てくることを期待したい。(文・西尾典文)
西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。
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