今季が就任4年目となる日本ハム・新庄剛志監督
この記事の写真をすべて見る

 日本ハム・新庄剛志監督にとって勝負の4年目が始まった。「今季限りでユニホームを脱ぐ可能性が高い」とされる中、今まで以上に勝利への思いが感じられる。周囲は悲願のリーグ優勝と日本一を期待するが、同時に次期監督に関する噂も聞こえ始めている。

【写真】新庄監督がもしやめたら…日ハムの次期監督はやはりこのレジェンドか

 今季も新庄監督が存在感を発揮している。オフにはメジャー挑戦を1年で断念してソフトバンク入りした上沢直之に“苦言”を呈して賛否両論巻き起こすと、キャンプイン後も要所で厳しい言葉を選手にかけるなど、勝利への執念を感じさせる。

「今まで以上に積極的な姿が感じられる。本気で勝ちにいく姿勢が様々な行動にも繋がっている。監督のなりふり構わない言動はチーム全体に好影響を及ぼすと信じている」(日本ハム関係者)

 今季も非凡な打撃センスを誇る左腕の山崎福也を「指名打者」で起用することも明言するなど、“新庄流”はあいかわらず。形にとらわれない選手起用は「何としても今季こそ勝つ」という意思の表れでもあるだろう。

「新庄監督には『惜しまれながら去る』という美学がある。現役引退時も日本一になって惜しまれながらもユニホームを脱いだ。監督としてもカッコ良く去るために全てを捧げるつもりでしょう」(在京テレビ局スポーツ担当)

 現役時代の2006年にはシーズン中に同年限りでの引退を表明。自身初出場となる中日との日本シリーズでは、日本一になった瞬間に守っていたセンターで泣き崩れる姿が感動を呼んだ。その後もアジアシリーズなどの試合は残されていたが、現役選手としてユニホームを着ることはなかった。

「リーグ優勝(そして日本一)という結果を残した場合、続投の可能性がないとは言えない。しかし編成としては最悪を想定して準備をしておく必要があり、球団は次期監督を既にリストアップしているはず。稲葉篤紀二軍監督、チーフ・ベースボール・オフィサーの栗山英樹氏の名前は常に聞こえている」(在京球団編成担当)

 稲葉二軍監督はプロ野球の一軍を指揮したことはないが、侍ジャパンの監督としてチームを東京五輪の金メダル獲得に導いた経験がある。また、栗山氏は日本ハム監督時代に2度のリーグ制覇(2016年には日本一)を成し遂げ、2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では大谷翔平ドジャース)が中心となったチームを上手くまとめ上げ、侍ジャパンを3度目の優勝に導いた。

次のページ
次期監督として“サプライズ”はあるのか…