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小中高と大分の公立校で学び、米・ハーバード大学、ジュリアード音楽院を卒業・修了したバイオリニストの廣津留すみれさん(31)。その活動は国内外での演奏だけにとどまらず、大学の教壇に立ったり、情報番組のコメンテーターを務めたりと、幅広い。「才女」のひと言では片付けられない廣津留さんに、人間関係から教育やキャリアのことまで、さまざまな悩みや疑問を投げかけていくAERA dot.連載。今回は、英語の勉強にどんな教材を使っていたのか、廣津留さん流の英語学習法について教えてもらった。
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Q. 英語の勉強に使った教材を教えてください。特に会話集はどういうものを使うといいでしょうか?
A. 会話集のようなテキストを使ったことはないんですが、中高時代はテスト対策として学校の教科書の例文を丸暗記していました。それがある意味、会話の例文集のような役割を果たしていたかもしれません。ちゃんとした会話の流れにもなっているので、英語での会話力を鍛える最初のステップとしては結構いいと思います。
暗記するときは、ちゃんと声に出して読むといいですよ。何度も発音することでだんだん口の動かし方がわかってくるし、このフレーズがきたら次はこう続くといった流れも感覚で覚えられるようになります。覚えてしまえば会話を続けていけるようになるので、会話のパターンを知っておくのは大事です。
また、会話をするには耳も鍛えないといけません。英語を聞いてシャドーイングをするなど、テキストに頼らずに耳と口を英語に慣れさせることが必要。手っ取り早いのは、やっぱりネイティブの人としゃべることかな。オンライン英会話でもいいので、週に1回は定期的にしゃべる機会があると全然違うと思います。
私が英語の勉強に使ってきた教材は、英検の単語帳と過去問です。ひたすらやっていました。「〇級だとこんな単語が出てくるんだ」「合格したから次は〇級の単語帳と過去問をやろう」など、レベル感がわかりやすいし目標も立てやすいんですよね。英検1級を受けたのは高校生のとき。1級の二次試験は面接形式で行われるスピーキングテストですが、その中に5つのトピックから1つ選んで英語で自分の意見を述べる試験があるんです。その対策として、海外の新聞などの時事ネタの英語記事を教材にすることもありました。記事を要約して、そのトピックについて自分の立場や意見を考える練習をするんです。自分は賛成なのか反対なのか、なぜそう思うのかの理由をいくつか書き出して小論文にまとめ、英語ネイティブの先生に見てもらっていました。これはスピーキングだけではなくて英語の小論文を書く練習にもなりましたね。思考を構成していく作業でもあるので、日本語の力もつくというか、日本語で文章を書く際にも役に立っていると思います。