スタイルの良さは健在(写真:西村尚己/アフロ)

SNSに並ぶキラキラ投稿

 番組では、テレビ出演を通して感じた違和感や、スキャンダルの際の報道で心がすり減ったことなど、涙を見せつつ本音を吐露していたマギー。「芸能の仕事だけではダメだ」と悟り、自身の名前を立てて会社を作ったと語っていたが、現在は化粧品だけでなく、趣味でもあるゴルフのウェアをプロデュースしたり、YouTubeチャンネルで自動車の紹介をしたりするなど、多方面でビジネスを展開しているようだ。

「インスタグラムではモデル撮影のオフショットや海外旅行など、ラグジュアリーな生活を見せつけるようなキラキラした投稿ばかり。フォロワーは約100万人を超えており、インフルエンサーのような存在です。『ダマってられない女たち』では、“自分自身が商品である”という考えを持ちながら、ストイックに努力してきたことも明かしていました。同時期に活躍したホラン千秋などハーフ・タレントが今も芸能界での活動を続ける中、その生き残り競争には参加せず、さっさと“転職”したのは賢明だったと言えるでしょう」(女性ファッション誌のライター)

 芸能評論家の三杉武氏はマギーについてこう述べる。

「マギーさんは絶頂期だった2014年には160本近い番組に出演するなど、正真正銘の人気タレントでした。バラエティーでは毒舌で番組を盛り上げることもありましたが、その“毒”のさじ加減が絶妙で、爪痕は残しつつも出しゃばり過ぎない立ち回りのうまさがありました。それゆえ、坂上忍さんや有吉弘行さんら大物MCからも高い評価を受けていた印象です。その一方で、2014年に出演したテレビ番組で『面白いことを言えるわけでもないし、何か特技やキャラがあるわけでもない』『単純に番組に華を添える役』と自己分析していたことも印象的でした。ブレークしている渦中で、これだけ冷静かつシビアに自分の芸能界での立ち位置を分析していることには驚かされました。置かれた状況に溺れたり、流されたりすることなく、自分を客観視できる能力も、実業家としての成功につながっているのかもしれません」

 ビジュアルだけでなく、クレバーさも兼ね備えるマギー。美貌にしがみつかない生き方は、ハーフ・タレントのセカンドキャリアとして、新たなモデルケースとなるかもしれない。

(雛里美和)

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