5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。 1日は24時間。これはすべての人に平等に与えられている時間です。この時間をどうやって使うかは、人それぞれ。仕事に打ち込む時間が長くなったり、家事をする時間が長くなったり、その人の年齢などによっても変わってくるでしょう。
case.85 片づけで学んだのは自分で考えて行動すること 夫・子ども2人/保育園勤務
家を片づけたいと悩んでいる人の中には、今の状態と正反対の家を目指そうとする人がいます。テレビやSNSで流れてくるきれいな家、モノがきちんと整理整頓された部屋の中、もしかするとモノの量を極端に減らしたミニマリストの家に憧れを抱くかもしれません。
でも、その家にするためには、どうすればいいのかわからない。片づけたいと思っても片づけ方がわからない。自分には無理だとあきらめて、結局何もしないというケースをよく耳にします。
そういう方は、少し発想を変えてみたらどうでしょう?
理想を追い求めるのではなく、今のままの生活が続いたら……と考えてみてください。片づいていない家のまま、あと何十年も暮らします。未来のあなたは、その家の中で楽しく暮らしているでしょうか?
夫と子ども2人と暮らすめぐみさんは、「このままでは“熟年離婚”だな」と考えていたと言います。
「小さな頃から片づけは苦手です。毎日2回は探し物をしていましたね。しかも、見つけるまでに20~30分くらいかかってしまい、本当にムダな時間を過ごしていたと思います。片づけが得意な妹が遊びに来ると、いつも探し物をしている私を見て『人生損している』と言われていました」
めぐみさんも夫も片づけが苦手で、細かいモノを集めるのが好き。夫は自分が好きなキャラクターグッズのほか、子どもたちを喜ばせようとゲームセンターや100円ショップで手に入れた小さなおもちゃを持って帰ってきます。