「家事をするときに、今まで私は家族に対して『やってあげてるのよ』という気持ちが強かったんだなと気づきました。私の時間をあなたたちのために削っているんだ、と」
片づけは、モノを通して自分の気持ちと向き合う作業です。「私、これ使うかな」「使わないのにずっと残しているのはなぜだろう?」と、自分がどうしたいかを考え、自分で“いる・いらない”の答えを選択します。こうして自分と向き合う回数を重ねるうちに、片づけ以外のすべての行動も自分が決めているのだと意識するようになりました。
「自分がやると決めて家事をしていると思うと、家族のせいにすることもなく、イライラしなくなったんです。そうすると私の声かけも変わって、家の中の険悪なムードがなくなり、一切家事をしなかった夫が『一緒にやろうか』と手伝ってくれるようになりました」
今では家の中がスッキリときれいになり、広くなったリビングで子どもたちが楽しそうに走り回ります。夫はおもちゃを買って帰ってくることが減り、めぐみさんは探し物をしなくなりました。
「片づけは定期的に見直すことが大事だと学んだので、次は半年後に子どもが小学校に上がるタイミングかなと考えています。あと、自分が主体的に行動することは続けていきたいですね。『私が5分でお皿洗いをしたいからやる』、その後に『私が勉強したいことがあるからやる』と考えられるようになって、ずいぶん生きやすくなったと感じます」
笑顔で語るめぐみさんには、もう暗い未来は見えていません。変わりたいと願い、実際に行動した結果です。 “実現してほしくない未来”を避けるために、まず一歩を踏み出すことの大切さを教えてくれました。