テレビのバラエティー番組で紹介されるような贅沢なリフォームを行えば、工事費も上がる。そうなれば家賃設定を高めにしないと、利回りが悪くなる。家賃設定を高くすれば、入居者を集めにくくなり、投資に失敗する可能性が高くなる。地方の空き家投資で利益を得るには、リスクを極限まで抑えることが重要になる。
「更地にすべきかと悩む古い物件であっても、周辺が住宅街であれば、地方で一軒家の賃貸物件は少ないため、必要最低限のリフォームで借り手はつきます」(大熊さん)
もし地方にある実家が空き家になっていれば、チャンスかもしれない。
「客観的に『この物件なら私は投資するか』と考えて、賃貸物件にするかを検討してはどうでしょうか」(大熊さん)




初めは少額からスタートするとリスクも抑えられる。
表面利回りは20%
次のページの写真は、資産運用に興味を持った30代の男性が初めて購入した神戸市にある空き家。購入費は150万円。これにリフォーム工事費が120万円。総投資額はなんと270万円だ。家賃4万5千円で入居者がすぐに決まったという。年間家賃は54万円。表面利回りは20%。これこそまさに少額不動産投資の成功事例といえるだろう。
今回はオーナーが専門家に相談しながら空き家投資をして成功した事例を見てきた。素人がいきなり空き家投資をしようとしても、成功する可能性は低いという。専門家は、沢山の物件を見ているため、目利き力がある。それでも失敗することもある。「最低でも30軒は見るべし」と大熊さんは言う。