楽天から退団が決まった田中将大(36)の去就が注目されている。
【写真】「2億円」が「400万円」に急降下 球史に残る“大減俸”を味わった選手がこちら
田中が大投手であることは間違いない。2006年高校生ドラフト1巡目で入団すると、高卒1年目の07年に11勝を挙げ新人王を獲得。すぐさま球界を代表するエースに駆け上がった。13年には24勝0敗1セーブと前人未踏の成績で球団史上初のリーグ優勝、日本一に貢献。この年のオフに海を渡り、ヤンキースで6年連続2ケタ勝利の実績をあげて、20年オフに楽天に復帰した。復帰後は4シーズン連続負け越しで計20勝のみと、思い描いた結果は残せていないが、日米通算200勝まであと3勝。楽天のユニフォームを着て大記録を達成するとファンは信じていた。
だが、今オフに電撃退団という衝撃の展開となった。球団は今季の推定年俸2億6千万円プラス出来高払いから、減額制限(年俸1億円超えは40%)を超える大幅な減俸を提示したが、田中は自由契約を希望した。本拠地の楽天モバイルパークで26日に取材に応じた田中は、「結果が出なければ下がるし活躍すれば上がる。金額で選択しているわけではない」と、条件面への不満で退団を決断したわけではないことを強調。
「個人的に受けた印象としてはもう期待はされていないんだなと。やりがいというところを素直に感じられなかった」
「(楽天から)オファーをいただいたという事実はあるが、個人的には実質、居場所がないんじゃないかと受け取った」
などと退団に至った心境を吐露した。
「期待しているから大事な試合を任せた」
楽天の球団関係者は重い口を開く。
「居場所がない、期待されていないという言葉を見て驚きました。そう思わせてしまったことに関しては、交渉の過程で伝え方などに落ち度があったかもしれない。ただ、昨オフに右肘のクリーニング手術を行った田中を、首脳陣は大事に扱っていたと思います。調整法を一任していましたし、球団は復活を待ち望んでいました。期待していなかったら、CS進出争いをしているシーズン終盤の大事な試合に登板させませんよ。来季の戦力として考えているから、球団は新たな契約条件を提示しました。これは書いてくださいね」