11月9日、イギリスの戦没者追悼記念行事がロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われた。翌10日は追悼記念式典で戦争記念碑「セノタフ」にチャールズ国王(76)らが花輪をささげた。毎年の恒例行事だが、両日共にキャサリン妃(42)が姿を見せた。妃は9月にがんの化学的治療を終えたと発表して以来、初の王室の重要行事への参加だった。

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2024年11月10日、ロンドンであった戦没者追悼記念行事でバルコニーに登場したキャサリン妃。隣のソフィー妃と言葉を交わし、笑顔を見せた(photo ロイター/アフロ)
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キャサリン妃がバルコニーで涙

 キャサリン妃はウィリアム皇太子(42)と並んで追悼コンサートに耳を傾け、外務省のバルコニーにも立った。3回目の着用となる黒いコートドレスは、ボタンをシルバーから黒色に替え、首元にはベルベットのリボンを飾った。戦没者をしのび、そして自身の公務復帰への想いも重なったのだろう、涙をこらえる様子を見せ、隣のソフィー妃(59)が背中に優しく手を当てて気遣う場面もあった。その姿を見た人々は「皇太子妃は威厳があり、しかもエレガント」「公の場に登場できるほど体調がよくて、良かった」と喜びの声を上げた。

 一方で「疲れているように見える。国民の期待に応えようと無理をしているのではないか」と体調を心配する声も相次いだ。キャサリン妃は12月6日にウエストミンスター寺院で行われる「クリスマスの集い」に出席の予定という。人々は復帰を大歓迎しつつも、無理のないスケジュールを望んでいる。

2024年11月9日、ロンドンで開催された戦没者追悼記念行事に出席するロイヤルファミリーの面々。カミラ王妃は欠席した(photo ロイター/アフロ)

チャールズ国王とカミラ王妃はインドに滞在

 今回の戦没者追悼記念行事で2日間とも不在だったのはカミラ王妃(77)だ。季節性の肺感染症のためとされる。数日後の12日には、世界的に権威があるイギリスの文学賞「ブッカー賞」の最終候補者6名に面会し、読書好きを自認するカミラ王妃は「ぜひ皆さんにお会いしたかった」と話したが、咳のため15分ほどで退席するなど、こちらも体調が心配されている。

 ちなみに、チャールズ国王とカミラ王妃は、10月下旬、9日間にわたってオーストラリアなどを訪問した後、イギリス帰国前にインド・ベンガルールのホリスティック・ヘルスセンターに立ち寄った。治癒や予防、若返りなどを目的に、アーユルベーダなどの施術を行う施設で、カミラ王妃がこれまでにも何度か滞在し、美顔術などを受けているなじみの施設だ。チャールズ国王もカミラ王妃も70代半ばを過ぎた。多忙な日々の疲れを癒し、ゆったりとした時間を過ごしたことだろう。

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ロイヤルファミリーが好意的に受け入れられる一方……