心は深い悲嘆の淵にあったとしても、生身の体には生きる意欲があるわけですから。そうであれば、泣きたいだけ泣けば、必ずふと笑える瞬間がやってきます。その瞬間が、いつになるかはわかりません。でも、そのときは必ず来ます。

 ただし、悲しみが完全に消え去ることはないと思っておいたほうがいいでしょう。だから、悲しみとともに生きると決め、「悲しむ作法」を見つけることなのです。

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