Q:トランプは口が悪い、罵詈雑言を吐く下品な人であると言われますが、実際はどうでしょうか。
A:下品な面は表向きで、言わば「演壇用」です。対面で実際にトランプと話すととても丁重で(gracious)、対立を避ける(nonconfrontational)人です。 「トランプは後先考えずに言う」(Trump shoots from the hip.)と言われますが、本当のことを話します。本音で言います。だから表向きには時には下品に聞こえることがあります。が、私はトランプと話して、下品と思ったことはありません。トランプは個人的なレベルでは下品な言葉を使いません。が、カマラ・ハリスは裏では下品な言葉を使うことはよく知られており、彼女の側近の47人中43人がパワハラを受けてやめたことはみんな知っています。ハリスは個人レベルでは非常に付き合いづらい人であることは、ばれてきています。トランプは公の場では罵詈雑言を吐きますが、実際はそうではなく、ありとあらゆる職業の人を惹きつけます。あれだけ成功した白人のビリオネアに、これだけの黒人が惹かれるのをみたことがありません。
Q:つまりハリスにはカリスマ性がまったくなくて、トランプにはカリスマ性があるということでしょうか。
A:その通りです。ハリスには国のリーダーとしての器がありません。風格もありません。
Q:福音派クリスチャンの中には反トランプの人もいますが、親トランプ派がやはり多いのでしょうか。
A:もちろんそうです。トランプの人を惹きつける力は、ずば抜けています。ハリスにはまったくそういう面がありません。暗殺未遂襲撃事件が起きたとき、トランプは「神が自分を救ったのは目的があるからだ(God saved my life for a purpose.)」と言いましたが、自分より大きなものが彼の命を救ったことを彼は理解しています。トランプは晩さん会に招待されて、隣に民主党上院のトップのチャック・シューマー議員が座っている横で、皮肉な冗談を言い、余裕を見せましたが、ハリスは招待されても出席を拒否しました。それは彼女が精神的な余裕がないからです。トランプは神の名を口にすることを恐れません。だから、トランプを支持する福音派クリスチャンが多いのです。暗殺未遂事件でトランプが助かったのも神がトランプにもう一度チャンスを与え、「アメリカを再び偉大にする」という、より高い目標を達成させようとしているからです。
Q:福音派クリスチャンの中には反トランプの人もいますが、どう思いますか?
A:それは本当のトランプを誤解しているからです。表面的にしかトランプを見ていないからです。我々の価値観は聖書に基づいていますが、その視点からみるとアメリカは分断されていません。分断されているというのは表面的です。子宮の中にある命は尊いものであり、結婚は男女間だけで行われるべきものであり、男性が女性のスポーツに参加するべきではない、という考えはクリスチャンにとっては良識(common sense)なのです。
Q:この大統領選でトランプが私の予想通り勝利しましたが、何を期待しますか?
A:1月に宣誓する前にウクライナやガザでの戦争を終わらせてほしいと思っています。国境も閉鎖してほしいです。インフレも抑えてくれるでしょう。また油田を掘ってエネルギー源を確保してくれるでしょう。トランプが大統領のときは平和でした。戦争もありませんでした。インフレもありませんでした。反トランプの人はトランプを誤解しています。表面的な言動だけでトランプを判断してはいけません。バイデン-ハリス政権下では、戦争が次々に起きて、世界秩序が混乱しましたが、トランプ政権下ではそういうことは一切起きませんでした。トランプは、慈愛の神(god of compassion)であり、秩序の神(god of order)であり、愛情の神(god of love)です。
(構成・ジャーナリスト 大野和基)