愛子さまは自然に姿勢を
「愛子さまは、椅子の座面に軽く手をつけて腰を少し浮かせて、右隣の投資貿易産業長官の方に身体全体の向きを変えられたんです。
基本的に招く側はその右隣に座られた方と主に会話をし、もてなします。愛子さまはその方と向き合う姿勢を自然に取られていらしたのです。
これは私が講演などでも話している、『3つの“こ”』がそこには備わっていました。『3つの“こ”』とは、心の“こ”、言葉の“こ”、行動の“こ”。心は形として見たり聞いたりすることができません。だからそれを言葉と行動で表現するわけです。
相手に対して心があるから、相手の方に向き、そして相手の国の言葉を話す。愛子さまの振る舞いには、この三位一体が完璧に揃っていらっしゃいました」
少し腰を浮かして、話している相手の方を向いた愛子さま。その様子を見て、西出氏は思わずつぶやいてしまった言葉がある。
「雅子さまに、ホント、そっくり!」
親子であるから姿かたちが似ておられるというのももちろんあるだろう。だが、姿かたちだけでなく、物腰や佇まいも、お二人はよく似ている。愛子さまの左隣のルト大統領と会話される雅子さまは、愛子さまの雰囲気と重なって輝いて見えた。天皇陛下もそうだが、雅子さまはきらめく笑顔で、本当によく話しかけられているように見える。
西出氏は言う。
「愛子さまが日本赤十字社の嘱託職員に内定に寄せたコメントに、社会に貢献しながら、国民に寄り添う皇室としての役割をっていかれようとする強い気持ちを感じました。
そうした常の意識が、今回の昼食会デビューの圧巻の立ち振る舞いにもつながっていたと存じます」
この春から、愛子さまのさまざまな「デビュー」を拝見する機会が増える。そこからどんなお心が伝わってくるのか。愛子さまのご活躍が楽しみでならない。
(AERA dot.編集部・太田裕子)