日本シリーズでは「指笛」に対する対応が問題に…※画像はイメージ
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 日本シリーズでファンの指笛に対する注意について議論が巻き起こった。試合では選手がプレーしやすい環境づくりが重要であるため、今後も選手から要望が出てくる可能性もある。そうなれば、プロ野球の応援風景は大きく変わるかもしれない。

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「選手からの要望(クレーム)があれば、必ず耳を傾け即座に本部へ報告して場内放送で注意する。もちろん、その後の対応は主催者判断になります」(NPB審判OB)

 10月29日の日本シリーズ第3戦(みずほPayPayドーム)の6回裏、ソフトバンクの攻撃時に観客席から継続的に指笛が鳴らされたことが問題となった。マウンド上のDeNA・東克樹が球審に対して要望し「試合進行の妨げとなる行為はご遠慮下さい」と場内放送が流れた。

 試合後には当事者の東が、「炎上覚悟で言います。指笛の件なんですが、禁止されていないのでやってもらって構わないんですが、ただ投球モーションに入ったタイミングで指笛をやるのはやめてください。という話です」とX(旧ツイッター)に書き込んだことでも大きな話題となった。

「指笛はDeNA本拠地の横浜スタジアムでは禁止事項だがソフトバンクのホームでは規制されていない。対戦相手に対するリスペクトなどのモラルの問題はあるが、球場ルールでは禁止はされていない行為ではあった。場内放送で注意喚起したということは、今後は全球場で禁止事項になっていく可能性も高い」(スポーツマネージメント会社関係者)

 指笛以外にもファンの行動で問題視される行為もある。ロッテファンが相手投手が牽制する時に行うブーイングは常に議論の対象となる。日本シリーズという大舞台で問題が起こったことで、「似たような行為は全て禁止事項になるのではないか」(スポーツマネージメント会社関係者)とも言われる。

 ファンによる行き過ぎた行為が発生することは多い。レーザーポインターを照射するなど選手のプレーを直接妨害する行為は言語道断。だが、中には応援の一部とも考えられるものもあり、指笛の問題を含め判断が難しいのも確かだ。

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変わりゆくファンの応援スタイル…