秋の園遊会に臨む皇后雅子さま=2024年10月30日、東京・赤坂御苑 JMPA
この記事の写真をすべて見る

 10月30日、東京・元赤坂の赤坂御苑で天皇、皇后両陛下主催の「秋の園遊会」が開かれた。令和初の園遊会は2023年5月で、今回が4回目。回を重ねるごとにますます際立つ雅子さまの会話の気配りにマナーの専門家は感嘆したという。

【写真】美しすぎる愛子さまの園遊会での「百花繚乱」の振袖姿はこちら

*  *  *

 園遊会当日のお昼前まで降り続いた雨は止み、秋らしい青空になった10月30日午後。天皇陛下、雅子さま主催の秋の園遊会が行われ、各界の功労者ら1446人が出席した。招待者の何名かにピンマイクがつけられ、天皇陛下と雅子さまとの懇談の様子を私たちが聞くことができるのも園遊会の楽しみのひとつだ。

 令和に入り、天皇陛下と雅子さまが主催となって4回目の園遊会だが、そこで際立つのが雅子さまのコミュニケーション能力だ。園遊会での雅子さまに、大手企業のマナーコンサルティングやNHK大河ドラマ、映画などのマナー指導も務めるマナーコンサルタントの西出ひろ子さんは、「さすが」と感嘆する気配りが随所にあったと話す。そのひとつにあげるのは、雅子さまの天皇陛下への目配せだ。

「招待者との会話と会話の間に、雅子さまが天皇陛下の方に眼差しを向けられる様子が何度もありました。普段から仲の良いご夫婦なので、見つめ合う様子は以前もありましたが、今回の園遊会では特に印象的でした。事前に招待者の情報や資料を読み込むだけでなく、に綿密に打ち合わせされてた内容を互いに確認し合う、ある種のサインを送り合うような、天皇陛下との信頼関係のもとにおこなうアイコンタクトだと感じました」

 和やかに懇談を進めるうえで、それ以上に「さすが」と西出氏が感じたのは雅子さまの気配りだという。

去り際の雅子さまの気配り

 招待者のひとり、パリ五輪柔道男子金メダリストの阿部一二三選手との懇談を終えた去り際、雅子さまは、阿部選手とその右隣にいた陸上やり投げ女子金メダリストの北口榛花選手のふたりに話しかけられた。

「阿部選手、北口選手にも同時に話しかけ、みんなで会話をされていました。懇談中は緊張もあるかもしれません。そして、その懇談が終わったからといって、招待者を“ひとりぼっち”にさせないという雅子さまの気配りを感じました」(西出氏)

次のページ
雅子さまのひとことで笑顔に包まれ