CSファイナルステージで巨人に連勝して喜ぶDeNAナイン(10月17日)

 主力選手の一人も不信感を口にした。

「選手たちはだいぶ前からその情報を知っていますよ。そのコーチの前ではうかつな会話をするのはやめようと言い合っています。フロントの人間に全部漏れますから。嫌われても面倒なので、話しかけられた時は無難に対応しています」

 DeNAの球団OBは、「僕もその情報を聞きました。真偽は分かりませんが、こういう話が出回っている時点で健全ではない」と苦言を呈した上で続けた。

温厚な監督が降板拒否に激怒

「三浦監督は我慢強い男なので、感情を押し殺しているんじゃないですかね。プロ入りして注目を集めるためにリーゼントを始めましたが、根は真面目で優しい男です。怒った姿を見たことがない。現役時代に選手間で派閥があった時期があったけど、彼はみんなから慕われていた。あとは凄く負けず嫌い。阪神から獲得のオファーが来てFA移籍するか迷った時も、『強いチームを倒すのが自分の生き方』と自分のポリシーを貫いた。監督になってなかなか優勝できず、責任感を感じていると思います」

 三浦監督を知る関係者たちは、「温厚で優しい」と口をそろえる。その優しいリーダーが鬼の形相で感情を露わにしたのが、8月27日の阪神戦(横浜)だった。

 3点リードの7回に救援登板したローワン・ウィックが四球と安打で無死満塁のピンチを招いた。ウイックは頭に血が上っていたのだろう。交代を告げにマウンドに向かった三浦監督に「NO!」と首を振って降板を拒否。すると、指揮官の表情が変わった。「チェンジ!」と一喝し、左手で腰の付近を押してマウンドから降ろした。内野陣が驚きの表情を浮かべていたことからも、衝撃的な光景だったことが分かる。

 DeNAの元コーチはこう振り返る。

「ウイックは痛打を浴びたり味方の失策で足を引っ張られたりすると、イライラして声を荒げていた。勝利への執着心は大事ですが、マインドコントロールできない姿を見るとチームの士気に影響する。三浦監督が注意するべきじゃないかと思っていた時に、ガツンと言った。あれは驚きましたね。今まであんなに激昂した姿を見せたことないですから。あの一件以来、ベンチで見せる表情も腹をくくったように感じます。本人は否定すると思いますが、いろいろ抱えてモヤモヤしたものが吹っ切れたんじゃないですかね」

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三浦監督は続投するのか