中日で現役時代のパウエル

指名打者もあるパ・リーグの可能性も

 選手としてまだまだできるという思いがあるなら、コーチ兼任ではなく現役一本で勝負したいだろう。中日に今季加入した中島宏之は昨オフに巨人を退団した際、古巣の西武からコーチ兼任で獲得オファーがあったことがメディアで報じられたが、現役で勝負することにこだわり中日に入団。代打で15試合出場したが13打数無安打と結果を残せず、来季の戦力構想から外れる形で退団が決まった。

 ビシエドが中日を退団した場合、獲得に乗り出す球団はあるだろうか。

「バリバリのレギュラーという位置づけでは厳しいですが、年俸5000万円以下なら獲得を検討する球団は出てくるかもしれません。貧打に苦しんだ広島、西武、オリックスは打撃強化が来季に向けての重要課題です。パ・リーグは一塁のほかに、指名打者の起用法もありますしね。経験豊富な選手で広角に安打を打つ技術はさびついていない。もう一花咲かせてほしいです」(スポーツ紙デスク)

 シーズン終盤になり、チーム内にはユニフォームを脱ぐ決断をした選手たちも出てきている。セットアッパー、抑えとして活躍した田島慎二、俊足、強肩を武器にチームに貢献した加藤翔平が現役引退を発表した。ビシエドは中日に残留するか、それとも別れを告げ、新天地でプレーするか。悔いなく完全燃焼してほしい。それがファンの思いだろう。

(今川秀悟)

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