奈良県河合町の森川喜之町長

町有地に50年住み続け納税もせず

 9月10日には奈良県河合町の森川喜之町長(69)の以前住んでいた住居が、少なくとも約50年にわたって町有地を占有し、建物の登記もしないまま使っていて、固定資産税が一度も納められていなかったことが町議会で指摘された。森川町長は事実を認めている。森川町長は23年の町長選に維新公認で立候補し、現職を破って奈良県初の維新公認首長となった。

 町議会で追及した坂本博道町議(共産)はこう話す。

「問題の家に、親の代からですから何十年も住んでいました。ずっと町の土地を占有し、家まで建て、私が調べた限りでは建築許可もとっていなかった。町有地なので、町では固定資産税の請求もしておらず、1円も払っていない。維新は『身を切る改革』と言っているが、やっていることはまったく違う」

不同意性交容疑で逮捕された元衆院議員

 9月9日には、警視庁が維新の元衆院議員である椎木保容疑者(58)=千葉県浦安市=を不同意性交の疑いで逮捕したと発表した。新宿・歌舞伎町のカラオケボックスで中学1年の女子生徒に「お金をあげる」と誘い、16歳未満と知りながら性的暴行を加えた疑いがもたれている。東京地検は27日、不同意性交罪で椎木・元議員を起訴した。

 椎木被告は2012年の衆院選で千葉13区から出馬、小選挙区では敗れたが、比例復活で初当選。14年の衆院選では国替えで大阪2区から出馬し、落選。比例復活もできなかったが、比例では次点だったため、15年に吉村洋文氏が衆院議員を辞職して大阪府知事選に鞍替えした際に繰り上げ当選となり、2期目を務めた。

 椎木被告が14年の衆院選に出た当時、記者は取材をしたことがある。椎木被告には教員の経験があり、衆院議員として教育分野に取り組みたいとして、

「未来の宝であり、大好きな子供のために、しがらみのない維新から出馬した」

 と語っていた。子供好きと言っていた言葉が、今はかえって怖くなる。

 9月16日には、維新が党所属の千葉市議4人を離党勧告や党員資格停止などの処分にした。請願者本人の意思を確認せずに「請願書」を作成し、自ら署名して提出したことが市議会で問題になっていた。

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