近い将来のメジャー移籍が噂されるヤクルト・村上宗隆
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 ヤクルト村上宗隆の2年ぶりとなる本塁打王、そして打点王が確実となってきた。現在は一時期の低迷から完全に復調し、公言する将来のメジャー挑戦へ向けて明るい兆しを感じさせる。

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 村上は9月26日の広島戦(マツダスタジアム)で今シーズンの33号弾を放った。10日の中日戦(バンテリンドーム)から15試合で10本目と本塁打量産体制に入り、2位につける巨人岡本和真(27本)との差を広げ始めた。

「ムネ(村上)の本塁打は完璧なものばかり。引っ張ればライト最上段へ飛ばし、とんでもなく速い弾丸ライナーもある。センターやレフトにも文句ない打球を飛ばす。長距離打者のお手本のような打者で見ていて気持ちが良い」(ヤクルト関係者)

 近い将来のメジャー移籍が既定路線とされる中、9月21日には敏腕代理人のケーシー・クロース氏と契約を結んだことも明らかになった。クロース氏は楽天田中将大や広島・秋山翔吾がMLBに移籍する際に代理人を務めた人物。村上はメジャー挑戦へ向けて大きな援軍を得た形だ。

 クロース氏はデレク・ジーターの代理人としても有名で、2014年には田中がヤンキースと結んだ総額1億5500万ドル(約161億円)の超大型契約にも関わった(日本円の金額は契約を結んだ当時のもの)。

「村上のメジャー挑戦の気持ちは本気。現状では25歳ルールがあり2026年シーズン以降の渡米が濃厚だが、状況次第ではすぐにでも動けるようにしたということ」(スポーツ新聞野球担当デスク)

 村上は2022年の契約更改時、25歳以上となる2026年にポスティング制度でのメジャー挑戦を球団から容認された。また仮に25歳ルール変更時の場合には、前倒しでポスティングを活用できるようにサイドレターも付けられているという。

 現状、MLB球団が25歳未満の外国人選手を獲得する場合は契約金や年俸を制限するルールがあるが、「(村上の)夢は応援したい」と球団幹部が公言するなど、メジャー挑戦に関しての障害はない。

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メジャー挑戦に向けての“不安要素”は…