「1回目の投票で140票を超えたい」
そこで各陣営に、1回目の投票の票読みを聞いてみた。1回目の投票は、国会議員票368票、党員・党友票368票の計736票を奪い合うことになる。
小泉氏陣営のX議員は、こう読む。
「党員票で石破氏と競る展開にと思ったが厳しそうだ。党員票は65票から75票。議員票は60票を超えて70票をうかがう。1回目で140票を超え、トップに立ちたい」
石破氏陣営のY議員はこう話す。
「うちは党員票でどこまで伸ばせるかが勝負、100票はいけると思う。うまくいけば120票に届くかもしれない。議員票に弱いとされているが、推薦人20人にプラス20票、合計40票はいけるだろう。1回目の目標は150票だ」
そして、高市氏陣営のZ議員の見立てはこうだ。
「党員票で女性から高評価を頂いているようで、80票はクリアしてそれ以上が期待出来る情勢。議員票で人気がないとのニュースもあるが、石破氏よりも上にいけるはずで、50票を獲得して計140票以上とれれば確実に決選投票に持ち込めるはず」
各陣営の話を総合すると、1回目の投票で決選投票に残るには140票がボーダーラインとみているようだ。
決選投票に進めば小泉氏が優勢
決選投票では、議員票が368票に対して、党員票ではなく各都道府県連が1票ずつの47票となるため、議員票の比重が増す。各都道府県の票は、2人の候補のうち多かったほうが1票を獲得する。
小泉氏が決選投票に残る①と②のパターンならば、議員票に強い小泉氏が有利に立つことは明らかだ。
小泉氏の応援では、菅義偉元首相が演説でマイクを握り、安倍派の萩生田光一前政調会長や旧二階派の武田良太元総務相も支援をしている。そして、総裁選に出馬を模索し推薦人集めに入っていた斎藤健経産相、野田聖子元総務相も小泉氏についた。決選投票になれば、さらに議員票を積み増し、小泉氏優勢は動きそうもない。