東京・恵比寿に店を構える「アーニー アンド エッシー」も、お受験アイテム、入学準備品をともにそろえ、オーダーには「どなたとも重ならないデザイン」をうたい、親たちの支持を集める。
チーフマネジャーの大森和江さんは、数百とある刺繍図案や生地見本を用意して、親子のこだわりに向き合う。何度かの相談を経てオーダーを受けたカルテには、個々の要望がびっしりと書き込まれている。このカルテで過去の注文を細かく把握し、小花など人気の刺繍図案は、糸の色や配置バランスを変えたり、個数を増減させたりして、全く同じデザインにならないように職人に発注し、希望をかなえていく。
「やはり毎日使うものですから、お子さんの好みをどうにか形にしたいと常に考えています。学校のイメージに沿うように仕上げることが腕の見せ所になります」
入学後にも、相談は舞い込むそうだ。
「お母さまがお手製で準備したものの、ここで作ったお友達のバッグのデザインにお子さんが惹かれて、オーダーにいらっしゃった方もいます。撥水性のある生地も、長持ちすると好評です」
(AERA dot.編集部 市川綾子)