――22年5月に61歳で逝去されました。最後にお会いしたのはいつでしたか

 テレビ番組の収録で、竜さんと出川哲朗さんの野球対決でお会いしたときですね。僕が試合前に素振りしていたら、竜さんが「おまえ、スイング速いな」って打順は1番で起用されました。竜さんがピッチャー、僕がキャッチャーでバッテリーを組んだんですけど、ワンバウンドの投球ばかりだったので途中から素手で捕っていました。一緒に野球ができて楽しかったなあ。

 訃報は、元おきゃんぴーの(中野)麻里子さんから朝に「竜ちゃんが……」って電話が来たんです。「竜さんがどうしたんだよ」ってテレビをつけたら、亡くなったってニュースが流れていて。夢を見ているのかと。後輩芸人からは「松村さんの部屋に行っていいですか。1人でいるのが嫌なんです」って連絡が次々に来ました。みんな竜さんが大好きだから、認めたくなかったんじゃないですかね。竜さんは繊細だったと思います。辛いことがあったら吐き出しちゃった方が楽かもしれませんね。僕も言いますよ。「愚痴を言うと伸びない、風が悪い方向になる」とも言われるけど、人間は神様じゃないですしね。たまには愚痴を言うことも大事ですよ。

笑瓶さんも「ロケの主役は竜ちゃんだ」って

――天国に行かれて2年が経ちました

 寂しいですよ。その後(昨年2月)に笑福亭笑瓶さん(享年66)も亡くなりましたしね。笑瓶さんは兄貴分的な存在で、食事の後は全員に帰りの交通費を渡していました。それが当たり前のようになって、酔った竜さんが「早く、早く」って手を出したら「竜ちゃん、それはあかんで」って(笑)。でも笑瓶さんも「ロケの主役は竜ちゃんだ」って言っていましたね。竜さんや笑瓶さんともっと話をしておけばよかったという後悔があります。

――松村さんのご体調はいかがですか? 少し前になりますが、09年の東京マラソン大会に参加して心肺停止で倒れたときは驚きました

 レース前の体調は悪くなかったんです。その前年に豪州のゴールドコーストで開催されたフルマラソンを6時間50分台でゴールしたのでもっと速く走ってやろうと、いつもより飛ばしたことが良くなかったのかもしれない。もう全然大丈夫です。あの後もすぐにランニングを再開しましたし。今は「レジェンズOB対決」の阪神巨人戦で中前打を放った田淵幸一さんぐらい遅いですけどね(笑)。体を動かすことは好きですし、散歩はよく行ってます。近所のおばあちゃんたちと一緒に歩いて『ここがダンカンさんの家ですよ』って案内したりしていました。体重が110キロあるので、ちょっと落とさなきゃいけないかなとは思っています。

(聞き手・平尾類)

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