鈴木涼美さん
この記事の写真をすべて見る

 作家・鈴木涼美さんの連載「涼美ネエサンの(特に役に立たない)オンナのお悩み道場」。本日お越しいただいた、悩めるオンナは……。

【写真】へそ出しルックでビーチを駆ける35歳の鈴木さん

Q. 【vol.22】彼の元妻・元カノに嫉妬する理由を知りたいワタシ(30代女性/ハンドルネーム「あかいろ」)

 涼美さんとほぼ同年齢の39歳、バツイチで子供も持たず、自営業で割と自由な日常を送っています。社会経験も年数だけは積み、プライベートも紆余曲折あったので、悩まないようなスキルを身につけつつあるのですが、“彼の元カノへの対応”という原始的な悩みを上手く乗りこなせずにいます。

 私の彼もバツイチで、元奥さんと彼は友人として付き合っている(彼に話をして会うことは控えてもらっている)、彼の親友は高校時代の初彼女(時折彼女の仕事のサポートをしたり、彼女のピンチの際に駆けつけたがったりするところが私は気に入らない)です。彼と話をすると、私の気持ちを尊重してはくれるのですが、ただの嫉妬深い女と思われることが嫌で、なぜそのような気持ちになるのかを理屈で説明したくなってしまいます。嫉妬深い自分でいることが憂鬱すぎて、彼との関係の解消も考えてしまいます。元妻や高校時代の彼女との関係性は、どうしてここまで怒りと軽蔑、嫉妬を生むのでしょうか。分析と対処法をご指南いただけますと幸いです。

A. 世界を狭める女は嫌だけど、元カノに関しては話が別

 嫉妬深い自分でいることが憂鬱、という表現が秀逸だなと思いました。私も十代や二十歳そこそこの頃は別として、なるべく嫉妬深かったり束縛が激しかったりするオンナにはならないよう、余裕の顔をしていたいと常々思って生きてきました。

著者プロフィールを見る
鈴木涼美

鈴木涼美

1983年、東京都生まれ。慶應義塾大学在学中にAV女優としてデビューし、キャバクラなどで働きつつ、東京大学大学院修士課程を修了。日本経済新聞社で5年半勤務した後、フリーの文筆家に転身。恋愛コラムやエッセイなど活躍の幅を広げる中、小説第一作の『ギフテッド』、第二作の『グレイスレス』は、芥川賞候補に選出された。著書に、『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』『非・絶滅男女図鑑 男はホントに話を聞かないし、女も頑固に地図は読まない』など。近著は、源氏物語を題材にした小説『YUKARI』

鈴木涼美の記事一覧はこちら
次のページ
冴えない彼を素敵にする友人