青戸:そうですよね。東大に入ってから面白い、楽しいと感じた講義や授業にはどんなものがありましたか?

風間:やはり法学のゼミ形式の授業ですね。法科大学院教授でもある弁護士の先生から、法律全般や裁判所、国会、内閣などさまざまな分野について、実務経験に基づくお話を数多く伺えたことから、法学と法務関連の仕事に対して興味が高まりました。

青戸:大学の勉強だとより自分の興味や関心に直結した深い内容を学べるので、楽しさが違いますよね。ところで、もともと風間さんは東大に愛着があったとのことですが、今のご年齢で東大で学び直すことにどんな魅力を感じていましたか?

風間:大学では自分の興味に応じて法律以外のことも広く学べますし、何より優秀な先生と学生に会えることが魅力です。

たとえば先ほどお話しした法学の授業では、毎回の講義の後に受講生がグループ別に討議する時間もあるのですが、鋭い角度の意見がいろいろと飛び交ってさすがだなと思わされます。

外国語の授業でも、初回からまだ習っていない中国語をいきなりみんな発音したりして、積極性の高さに驚かされます。あと、私は将来的に自分の事務所で本格的に事業を行いたいのですが、東大法学部なら行政や法曹界に進む人も多いでしょうし、先生方も含めて人脈や情報を得やすいことも利点だと感じていました。

青戸:起業するとなると、人脈や情報は特に大切ですよね。幅広い勉強ができる楽しみも、よくわかります。風間さんご自身の考えとして、大人になってから勉強し直すことの意味や価値は何だと思いますか?

やりたい勉強であれば努力し続けられる

風間:勉強内容が何の役に立っているかがわかるようになってから再度勉強するのは、面白くて意義があることだと考えます。また、私は30代後半以降で正規雇用への転職を考える際に、資格の保有でより枠が広がることを経験したので、転職市場での価値もあると思います。

職を転々としてうまくいかないことも多かったのですが、いろいろやって気づいたのは、やはり自分の好きなことや興味のあることをするのがいちばんだということです。勉強には時間、費用、周囲の理解が必要なので、日々忙しく働くすべての社会人の方に対して気軽に勧めるのは難しい部分もあるのですが、自分がやりたいことのための勉強であれば、努力を続けられるのではないかと思います。

青戸:大人になってからの勉強は自分の興味や利益に直結していることが多いので、それもまた楽しさにつながる要因ですよね。いくつになってからでも学び直すことはできるし、遅すぎるということもないと思います。

(青戸 一之 : 東大卒講師・ドラゴン桜noteマガジン編集長)

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