――家族と絶縁というのは大きな決断だったと思います。
「血のつながった家族は一生の家族だよ」と言われることがあるんですけど、幸せな家族だから言えるんです。私も母親のことは好きです。男はマザコンですから。甘えるのが下手だったから、自分が当時の親の年齢を超えて「扱いが難しい子供だったかな」とは感じるけど、幼少のときは家族仲は悪くない。むしろ良かったと思います。でも、私が大金を稼いで関係がおかしくなって。血がつながっていることは関係が深くて素敵なことだと思いますが、怖いとなってしまうこともあるんです。下手に会うと情が移るし、それではお互いが幸せにはなれない。私は家族を捨てたという認識を持っています。批判の声は受け入れていますし、「悪魔」と思われても仕方ない。でも、これからも家族と会うつもりはないです。
ケイコ先生と今でも連絡を取る
――救いになった存在はいらっしゃいますか?
ケイコ先生に相談したとき、「私たちは家族のようなものだよ」って言ってもらったときは本当にうれしくて。ケイコ先生ってすごいんですよ。受験勉強のときに「東大無理だよ」って弱音を吐いても、「絶対大丈夫だから!」って背中を押してくれる。エネルギッシュな人で今でも連絡を取るのですが、「大丈夫だよ」っていう言葉に何度も救われました。私は交友関係が少ないんですけど、同じ事務所の岡元あつこさんも親身になってくれて。本当の家族とは疎遠になってしまいましたけど、血がつながらなくても家族のように大事にしてくれる方たちには本当に感謝しています。温かい雰囲気の所属事務所(浅井企画)も大好きです。こうやって取材のときにジュースを用意してくれますし(笑)。