清水寺

【清水寺】秋の夜間特別拝観は11月18日から30日。受け付け開始は午後5時30分、受け付け終了は午後9時。料金は500円/photo 清水寺提供

 奈良時代後期、延鎮上人が夢のお告げに導かれて草庵を結んだのが始まりと伝わる古寺。観音霊場として栄え、枕草子や源氏物語にもその名が記されている。本尊の十一面千手観音立像を祀る国宝の本堂と、下に広がる渓谷・錦雲渓に突き出すように立つ舞台は、2020年冬、檜皮(ひわだ)屋根の葺き替えと床板の張り替え工事が終了。新しい檜(ひのき)の舞台と寝殿造り風の優美な本堂が映える。

 錦雲渓に雲海のように広がる紅葉が、光に照らされる光景は圧巻。本堂のほか、三重塔や開山堂もライトアップされる。舞台からは京都市街も見え、青い光が彩る夜景は京都の新たな風物詩となっている。拝観順路の最奥にあたる奥の院まで足を延ばせば、赤く色づくモミジと名建築の取り合わせの全貌が堪能できる。

 Best View Timeは午後8時から9時。例年、大混雑の人気スポットだが、受け付け終了間際を狙って訪れ閉門まで見学すると、比較的人が少なく、見やすいことが多い。

元離宮二条城

【元離宮二条城】秋の夜間特別拝観は10月下旬から12月下旬。受け付け開始は午後6時、受け付け終了は午後10時の予定/photo PIXTA

 京都で唯一の世界遺産の城。1603(慶長8)年に徳川家康が築城し、後水尾天皇行幸や大政奉還などの舞台となった。国宝建築や華麗な障壁画のほか、小堀遠州改修の二の丸庭園、明治天皇の命で洋風に再生した本丸庭園などが見どころだ。

 紅葉の時期は、重文の唐門、国宝の二の丸御殿などがライトアップされ、プロジェクションマッピングが色彩鮮やかな世界観を形作る。清流園の紅葉も美しい。

 Best View Timeは午後7時半から8時半。開場直後は混雑するので、少し後に行くのがおすすめ。最終入場間際の21時前も狙い目だ。

夜の紅葉を制するための5つのポイント

【昼夜入れ替えに注意】夕方に一度閉門し、ライトアップに合わせて改めて開門するところが多い。夜は別途拝観料が必要。

【混雑回避には遅めが◎】 混雑を避けて紅葉を楽しむには、ピークを避け、閉門時間前など遅めの時間帯に訪れるのがよい。

【きれいに撮るなら夕方】 美しい紅葉をさらにきれいに撮れる時間帯は夕方。夕日に染まり雰囲気の増したところが狙い目。

【寒さ対策は万全に】 三方を山に囲まれた京都は寒暖差が激しく、夜は冷え込むこともある。快適な拝観のためには、上着の準備も必要だ。

【予約の事前確認を】 夜間拝観やライトアップは人気があるだけに、予約制のスポットも増加中。「事前の確認」は快適に紅葉を楽しむために必須の準備だ。

(構成 生活・文化編集部)

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