セ・リーグでもう1球団気になったのが阪神だ。昨シーズンは圧倒的な強さでリーグ優勝、日本一を達成したが、今年はなかなか勝ち切れない試合が続いている。昨年オフには目立った補強がなく、2年目の覚醒に期待したノイジーとミエセスの両助っ人は逆に成績を落としており、主力の不振も目立っている。

 若手では3年目の前川右京が大きく成長し、二軍にも楽しみな選手は少なくないが、昨年の優勝に安心して直近の補強が疎かになっているという声も聞こえてくる。まだまだ若い選手が多く、チームの将来は決して暗くないものの、もしBクラスに転落するようなことになれば、オフには編成を見直す必要は出てくるだろう。

 一方のパ・リーグで挙げたいのが楽天だ。まず支配下登録されている選手の人数は現在65人と12球団で最も少なく、上限の70人に対して5人も空きがある状態で補強期間を終えているのだ。オフの動きを見てもドラフト現役ドラフト以外で獲得したのは投手ではポンセとターリー、野手では山田遥楓といずれも他球団を自由契約となった選手ばかりである。

 その新戦力もポンセは、ここまで防御率6点台、ターリーは1セーブ、2ホールド、山田は4安打と目立った成績を残すことはできていない。特にチーム防御率3.76は12球団でもワーストの数字であり、大量失点を喫する試合も非常に多くなっているのだ。親会社のモバイル事業の赤字が球団の予算にも影響しているという話もあるが、このチーム状況で5人も支配下の枠を空けたままというのは疑問である。セ・パ交流戦では優勝を果たし、順位的にはまだまだAクラス入りも可能なだけに、もう少しフロントとしても現場のバックアップをしてほしかったところである。

 トレードには動いたものの、微妙な印象が否めないのが西武だ。シーズン中のトレードで松原聖弥を巨人から、野村大樹をソフトバンクから獲得したが、ここまでは大きなインパクトを与えることはできていない。

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西武はトレードでむしろ“損”?