家宅捜索を受けた翌朝、自宅を出る広瀬めぐみ参院議員=2024年7月31日午前9時16分、東京都文京区

 もっとも議員の身分については憲法が強力に保障しているため、当然「本人の出処進退は自分が決める」ということになる。しかしそれは「政争に巻き込まれたまともな政治家」に当てはめるべきことで、“明らかに犯罪行為をした政治家”に適用すべきかどうか。

 公設秘書の給与は国庫から支給されており、それを詐取するということは、国民の血税を詐取することに等しい。さらに今回の広瀬氏の事案に直接当てはまらないかもしれないが、秘書給与のピンハネは「秘書の生存権にかかわる問題」だ。

 容疑が事実であれば、広瀬氏はすぐに議員辞職すべきだ。これ以上、国税が無駄に使われるべきではないし、憲政史上に汚点を残してほしくない。

(政治ジャーナリスト・安積明子)

著者プロフィールを見る
安積明子

安積明子

■あづみ・あきこ/兵庫県出身。慶應義塾大学経済学部卒。国会議員政策担当秘書資格試験に合格し、政策担当秘書として勤務。その後テレビなど出演の他、著書多数。「『新聞記者』という欺瞞|『国民の代表』発言の意味をあらためて問う」(ワニブックス)などで咢堂ブックオブイヤー大賞(メディア部門)を3連続受賞。近著に「眞子内親王の危険な選択」(ビジネス社)。趣味は宝塚観劇。

安積明子の記事一覧はこちら
暮らしとモノ班 for promotion
ミドル世代向け!露出しすぎないおしゃれ・機能的なレディース水着10選