21日のレッドソックス戦で今季30号となる推定144メートル弾を放った(写真:ZUMA Press/アフロ)

初のプレーオフ進出へ

 2年連続本塁打王、メジャーで日本選手初の三冠王、トリプルスリー、達成すれば史上6人目となる40本塁打&40盗塁、指名打者で史上初のMVP……様々な記録や偉業の達成に期待が掛かるが、大谷とドジャースが渇望するのは4年ぶりの世界一だ。入団会見で「勝つことっていうのが僕にとって今一番大事なことかなと思います」と明言しているように、ナ・リーグ西地区優勝は通過点で、レギュラーシーズン終了後に約1カ月にわたって繰り広げられるポストシーズンを勝ち抜けるかが重要になる。エンゼルスに在籍した6年間でプレーオフ進出は一度も叶わなかっただけに、大舞台への思いは強いだろう。注目度が高ければ高いほど、光り輝く。今年のオールスターでの活躍は前述したが、昨春のWBCで世界一に導きMVPに輝いた投打での大活躍も印象深い。チャンピオンリングを手に入れるためにどんなパフォーマンスを見せてくれるか。多村氏は言う。

「来年はドジャーブルーのユニフォームを着て投打の二刀流でプレーする姿が見られます。何年も先のパフォーマンスを想像して楽しめる選手はなかなかいません。どんどん記録を塗り替えるのでワクワクしますね」

 大谷は7月5日に30歳の誕生日を迎えた。肉体を鍛え上げてスピード、パワーが上がり、経験を積み重ねることで技術がさらに上がっている。野球人生の全盛期はこれからだ。(ライター・平尾類)

AERA 2024年8月5日号より抜粋

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