渡部:必ず電話で怒られますもんね。「またやってるのか」と。受験戦争を助長しているとの批判もあります。

城倉:その東大が合格者の氏名公表を2000年度入試から中止してできなくなった。

渡部:週刊朝日も76年から東大合格者全氏名を掲載しています。最初は複数の予備校の模試のカタカナの名前と高校の名簿を突き合わせて個人を割り出し、合格者名と照合するなど、気の遠くなるような調査をそれぞれの編集部独自でしていたと聞きました。

城倉:アルバイト100人くらい雇って、会社の中で泊まり込みでしたよ。蓄積がないと他のメディアではなかなかできなかったでしょう。

渡部:個人情報保護で氏名が公表されなくなった後の実名アンケートもサンデー毎日さんが先ですよね。

城倉:教育格差を助長するという批判はあるんですけど、一方で、平等の自由というか、一発勝負の試験で格差を抜け出る。そういうメリットもあると思うのです。合格発表号は社会を映す鏡というような感じで考えているので、特に今年なんかはどれだけ女性が多いかに注目してます。

(構成/本誌・佐賀旭)

※記事の後編を読む>>「『週刊朝日』休刊の報に激震『サンデー毎日』は大丈夫? 両誌編集長が対談」はコチラ

週刊朝日  2023年4月14日号より抜粋

[AERA最新号はこちら]