昨年11月、南米ペルーのマチュピチュ遺跡を訪問した佳子さまは、記者から感想を問われて、こう答えた。
「この場に立って見てみると、おー、という感じがすごくします。何かこう、素敵なこう、空気を感じます」
この映像が報道されると、「表現力や語彙力が不足している」といったバッシングが広がった。前出の関係者は、こう話す。
「宮内庁はこの件がかなりトラウマになっているようで、ギリシャで同じことを繰り返すまいと、佳子さまの感想や受け答えについては同行した職員らも終始ピリピリしたムードでした」
英王室はコメント欄を開放、宮内庁は閉鎖
インスタグラムでの情報発信は好調だが、SNSは寄せられた「コメント」をきっかけに炎上が始まりやすい。英王室の公式インスタグラムとは異なり、宮内庁のアカウントはコメントが書き込めない設定になっている。
宮内庁は取材に対し、
「コメントについては、皇室の方々に関する内容も含まれ得ると考えており、誰もが閲覧できるコメント欄の場ではなく、宮内庁ウェブサイトを通じて行っていただくこととした」
と答えた。
しかし、SNSに詳しいジャーナリストは、宮内庁の公式アカウントでの「炎上」は起こりづらいのではないかと見る。
「インスタグラムには、X(旧ツイッター)の『リポスト』やフェイスブックの『シェア』のようにワンタップで投稿をシェアする機能がないため、炎上しづらいツールです。コメント機能さえオフにしておけば、『いいね』の数が皇室の方々によって差がつくくらいでは」
SNSは「炎上」が怖いもの。宮内庁は、天皇陛下や皇族方への批判が書き込まれることを警戒していると見られるが、否定的なコメントがあるのは、人気が高く、注目されている証しでもある。秋篠宮ご一家や高円宮妃の久子さま、SNSで留学記が再注目された三笠宮家の彬子さまなど、存在感と人気のある宮家の皇族方についての積極的な発信も期待したいところだ。
(AERA dot.編集部・永井貴子)