わが家のミー(写真、6歳、雌)は、生後1カ月くらいの時に、娘が仕事帰りに助けてきたです。野良猫の子で、粘着テープを使った業務用のネズミ捕りにかかり、か細い声で鳴いているのを娘が聞きつけて、動物病院に連れていきました。
 最初はテープを取るために毛がほとんど刈りとられ、毛のない貧相なネズミのようで、お世辞にも可愛いとは言えませんでした。
 すぐに今度は風邪をひきこみ、また動物病院へ。そのまんま入院。
 退院する時に主人が迎えに行くと、わが家に来てまだ日が浅いのに、家族が迎えに来たとわかったのか、ミャーと鳴いたそうです。
 今では体重4キロの立派な家猫で、ときおりヤモリやトカゲ、スズメなどを捕まえて持ってきます。野性のなせる業でしょうか、いくら駄目だよと言い聞かせても何かを捕まえてきます。困ったものです。
 また、私が仕事から帰ってくると、すかさず膝の上に乗っかってくる甘え上手です。しょうがないのであちこちマッサージしてやると満足して下りてくれます。
 でも、彼女のご主人様はやはり夫です。夫も「猫可愛がり」の言葉どおりに可愛がり、お刺し身でも一番おいしいところはミーにあげています。
 ミーは夫にだけしゃべります。ニャーオ、ニャオと鳴き声を使い分け、ニャーオ(早く)などと意思を伝えるのです。
 一方、息子が仕事から帰ってきてミーを呼んでも無視。この差はすごいです。それでも息子は「可愛いなあ」となでています。これは、人徳ならぬ猫徳でしょうか。
 夜になると、主人がミーを誘って散歩に出かけます。市川で夜、男の人の周りに白いフワフワしたものが動いていたら、きっとこのふたりです。

(不破知子さん 千葉県/62歳/パート)

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