「村上、岡本はメジャーで30本打てるか?」
村上は22年に日本記録の56本塁打を樹立。打率.318、134打点で令和初の三冠王を獲得した。昨年も春先は打撃不振に苦しんだが、3年連続30本塁打をマーク。今年5月には史上最年少での通算200号本塁打を達成した。岡本は巨人の4番を務め、18年から6年連続30本塁打をマーク。昨年は自己最多の41本塁打で、3度目の本塁打王のタイトルを獲得した。
村上は3年契約が切れる25年オフにポスティング・システムでメジャーに挑戦する可能性が高い。岡本も巨人がリーグ優勝を飾れば、夢が叶えられるかもしれない。
ただ、メジャーの代理人はシビアな見方を示す。
「村上、岡本は強打者だが、メジャーで30本塁打を打てるかというとクエスチョンマークがつく。村上は三塁の守備に問題を抱えている。指名打者での起用でスランプが長いようだとスタメンは厳しくなる。岡本も鈴木誠也と比べると見劣りする。複数の守備位置を守れるのは魅力的ですけどね。個人的には近藤健介(ソフトバンク)が日本で№1の野手だと思います。メジャーでも初対戦の投手に対応できる打撃技術を持っている。FA移籍したソフトバンクと長期契約を結び、30歳という年齢を考えるとメジャーに挑戦するのは現実的ではないですけどね」
「草刈り場」なのは投手だけ
そしてこう続ける。
「メジャーのある球団の編成担当には『日本人の野手はいらない。投手が欲しい』と言われました。日本人投手はメジャーの各球団で需要が高い。平良海馬(西武)、宮城大弥(オリックス)、戸郷翔征(巨人)、森下暢仁(広島)、伊藤大海(日本ハム)、高橋宏斗(中日)……。彼らは投球のクオリティーが非常に高い。ケガが多いが、佐々木朗希(ロッテ)も規格外の投手です。先発陣の駒不足に悩む球団が多いので米国に来るなら争奪戦になることは間違いないでしょう」
NPBがメジャーの「草刈り場」になると懸念されているが、もっぱら投手の話。野手に当てはまるとは言えないようだ。
(今川秀悟)