三井住友銀行の工藤禎子さんの話に耳を傾けた(聞き手・鎌田倫子、撮影/写真映像部・松永卓也)

――プロジェクトファイナンスは、風力発電など社会性の高い事業を進めていく印象があります。工藤さん自身にも社会貢献に対する意識が高いようにも感じますが、世の中の役に立つためのアプローチ方法はほかにもありますよね。

工藤:新しい産業が生まれたり、新興国の電化が進んだり、人びとの生活に貢献できる実感がありました。

 もちろん「よいこと」をするためには、他の方法、例えば寄付も方法の一つです。でも人びとを惹きつけるのには経済性が必要だと思います。寄付をするのにも収益が必要になりますので、収益を生み出す、お金を稼ぐことは尊い行為ですよね。

とはいえ、私たちは間接金融です。善良な仲介者として、心臓が血液を全身にめぐらすように企業、個人を健全に維持しより良い社会を創るために資金を押し出して、事業を回していくのが社会における私たちの役割だと認識しています。 

〉〉後編【この時代の「会社の価値」とは? 「ジェンダーギャップよりもジェネレーションギャップに課題」三井住友銀行副頭取工藤禎子さん】に続く

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