動物好きと言えば、夏の上高地でも――。

愛子さまが14歳のとき、2016年8月の山の日の記念式典に天皇ご一家で参加されたときのことです。式典のあとに、ご一家で上高地を散策されました。その場所は周囲が開けた湿原で、目の前に北アルプスの山々の雄大な景色を見ることができ、大抵の人は、目の前に広がる景色に目を奪われるもの。ところが、愛子さまは『あ、鳥が……!』と頭上を指さされ、その声につられて、天皇、皇后両陛下やその場にいた人たちが、その方向を見上げたら、高さ30メートルほどのカラマツの上のほうに鳥がチュンチュンと動いていたそうです。当時、ご一家の散策を案内した方から聞いたお話しですが、大自然の小さな営みを感じ取れる愛子さまの繊細な感性に、その場にいた人たちが感心したとか。愛子さまはもともと動物がお好きなので、たとえ小さな動物たちでも見逃さないというのもあるのでしょうが、鳥のチュンチュンチュンとさえずる姿にも目がいくのですね」

 動物だけでなく、かなりの昆虫博士な一面を見せたエピソードもある。

「19年8月、愛子さまが17歳の高校3年生で、令和になって初めての夏休みでした。このとき、滞在中の那須御用邸をご一家で散策される映像が公開されました。そこには会話も入っていて、愛子さまの知られざる一面がうかがえるシーンがあったんです。それは、ご一家で散策中、愛子さまの手にトンボが止まった場面。雅子さまが『何トンボ!?』とお聞きになると、愛子さまは『ミヤマカワトンボ』と即答され、そのあとすぐに『あ、間違えた!アキアカネ!』と訂正されました」

2019年、ご静養先に向かうため、JR那須塩原駅に到着した天皇、皇后両陛下と愛子さま

 愛子さまは20歳の記者会見で「両親と話をしておりますと、豊富な知識や経験に驚かされることが多々ございまして、また両親の物事に対する考え方や人との接し方などからは学ぶことが多くございます」と語っており、トンボの種類を即答されたのもご両親譲りの豊富な知識と経験からなのかもしれない。そして、愛子さまはユーモアも兼ね備えている。

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ちょっとすねた愛子さまの様子も