ただ、だからといって、どんな些細なことも直接会って伝えようとすると、相手の時間を奪うことにもなりかねません。私も、常にたくさんのタスクを抱えているため、メッセージで済ませられるならそれに越したことはありません。LINEなら簡単にグループ化でき、チャットのようにコミュニケーションが取れて、メールなどと比べもっとも早く仕事が進むと感じます。
メッセージを送る際、個人的に文章は短いほどいいと考えており、できるだけ短文で内容を伝えるよう意識しています。報告や連絡ならLINEで4行以上続くような長さの文章は、読んでいて要点が把握しづらいので、できる限り4行以内に納めます。そのためには、伝えるべき内容をしっかりとまとめるのが大切です。
文章の構造としては、いわゆるビジネス文書の体裁にして、結論を最初に書き、相手が冒頭でそのメッセージを読む必要があるか判断できるようにしています。
その後、詳細に入っていくわけですが、重視しているのは事実を書くことです。人の感覚はそれぞれですが、事実は基本的に1つしかなく、共通認識が作りやすくなります。
たとえば、「大ヒットした商品」という表現について、何個売れれば大ヒットといえるかという感覚は人によって違うけれど、「1万個売れた」と書けば他の解釈の余地がありません。誤解が生まれる可能性を潰し、コミュニケーションロスを減らせば、結果として生産性が上がります。
相手の承認欲求を満たし、心が動くメッセージを
確認や報告のためのメッセージなら、基本的には事実のみで事足ります。しかし「相手を動かす」となると、ただ淡々と用件のみを並べてもなかなかうまくいかないものです。相手に気持ちよく動いてもらうには、その心に気を配らねばなりません。
私が普段意識しているのは、相手の喜怒哀楽に共感する姿勢を示すことです。送られてきたメッセージがポジティブなら、それよりも少しだけテンションを上げて返事を書きます。たとえば「!」(感嘆符)が1つ付いた文章が届いたら、自分は2つ入れて返します。
逆に、どこか疲れているようなメッセージなら、それに寄り添うように自分は穏やかな返事を心がけます。ちなみに今の若い世代は、文章の最後が「。」(句点)で終わると、相手が怒っていると感じるといいますから、最近は彼ら彼女らにLINEを送るときには絵文字などを文末に配するようにしています。