睡眠がしっかり取れているかどうか。体が硬くなっていないかどうか。不登校に明白な理由がないなら、確かめてみてください photo iStock.com/recep-bg

 食欲がわかない原因は精神的なものも大きいのですが、食べる時にはせめて「噛む」そして何を食べるかを少し意識してみるとよいかと思います。

 食べてから寝るまでの時間が短いと、消化がうまくできずに朝もなんだか体がだるい、という状況にもなります。また、当然ですが寝る時間が遅いと体の充電がうまくできず、朝起きられなくなります。

 多くの子どもたちを見ていると、不調の始まりは「夜眠れない」ことから始まるようです。眠れない原因は、心配事、食べ物、頭がさえてしまっているなどいろいろですが、いずれにせよ、生活を見ていくと何かしら原因があるはずです。

 子ども自身も自分がなぜ眠れないのかがわからず、布団の中で不安だけがぐるぐると渦巻いてしまっていることもあるのです。たかが睡眠。されど睡眠。お子さんは夜眠れていますか?不登校のカウンセリングでよく言われることの一つに「お子さんのエネルギーがたまるまで待ちましょう」というものがありますが、これは、睡眠をしっかりとってくださいね、ということでもあるのかなと思います。

 そして無気力のもう一つの原因として考えられるのは、不安や心配事など、心が抱えるストレスです。ストレスを抱えると自律神経がうまくコントロールできなくなります。交感神経が優位になると眠れないばかりでなく、消化がされにくくなり、食欲も減退します。家でダラダラしているように見えても実は緊張感が強く、体はガチガチという子も少なくありません。緊張感が強いと疲れやすくなりますから、学校に行くという行為自体がさらなるストレスを生むことになり、動き出せないこともあるのです。

 教室の音がうるさくて入れない、先生の大きな声が自分が怒られているような気がして怖い、というお子さんも増えていますが、ほとんどの子は、体の緊張が伴っているのではないかと思います。呼吸が浅くなり、血流も悪くなるため頭に酸素がうまくいかず、不安感がさらに強くなり悪循環が生まれているのではないでしょうか?

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不登校は「社会」の問題