次男が毎日食べていくおにぎりとお味噌汁。わが家の朝のおにぎりは、いつもシンプルで消化もいい塩むすびです

 何を何時ごろに食べたのか。就寝までは何時間くらい空いていたのか。朝食はごはんなのかパンなのか。質問責めにすると答えてくれなくなるので、「え〜昨日は親子丼だったんだね、いいなあ、うちも今日は親子丼にしようっと!アイデアありがとうね!」などと言いながら、キャッチボールをしていきます。

 こういう会話をしていく中で、食事に問題を抱える子が多いことに気がつきました。朝ごはんを食べると気持ちが悪くなるから朝は食べない。昼もおなかがすかない。食べるのは夕飯だけ……。実は、我が子が不登校気味でやる気が出ない時期はまさにこの状況でした。

 不登校と食事の関係について勉強していくうちに出合ったのが「食養生」という考え方です。健康を維持するために、何をどのように食べるのがいいのか、ということについて、多くの先人たちが引き継いできた英知のことで、簡単にいうと、食べ物や食べ方で体の調子を整えていくことです。

 現代は飽食の時代ですから、何を食べたらいいのかよりも何を食べないかのほうが大切です。そして、よく噛むこと。日々の食事をシンプルにして、よく噛む。余計なもの(スナック菓子や甘い物、インスタント食品など)を減らすと、自分の思考に変化が出てくることを実感できます。そして飲み込む前に、最低30回は噛む!

 噛むことで、消化酵素が出て胃腸の負担が軽くなり、消化しやすくなりますし、噛むことは脳への刺激になって血流が良くなります。よく噛むことは食べ過ぎ防止にもつながります。わが家では、これを実践するうちに、だんだんと子どもたちの体調が良くなっていきました。

 反抗期で朝食は取らず、お弁当も私の作るものは拒否、自分で冷凍食品を詰め込んでいた娘は、遅刻常習犯で、成績も下から数えたほうが早いくらいでした。それがだんだんと変化していき、朝食のバランスを考えるようになり、手作りのお弁当を受け入れるようになりました。一番驚いたのは、よく勉強するようになり、ぐんぐん成績が上がって、卒業するときには成績優秀賞と精勤賞をもらったんです。

 朝食を食べるとおなかを下しやすかった次男は、朝はもちろんのこと、昼も食欲がわかず夕方になってドカ食いをしていたのですが、少しの栄養スープを飲むことから始め、小さなおにぎりを食べるようになり、今では朝はおにぎりとみそ汁をしっかりと食べてから行くようになりました。それにつれて、体重も増え、気力もついてきました。

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