新NISAランキング・日本株部門は日本を代表する企業が上位に(16位~30位は次のページに掲載)

 ただ、安定感や高配当利回りだけを求める投資家だけではないようで。

「4位のKDDIは大株主の京セラが保有株を売却すると1月に報じられ、一時的に値下がりしました。そこで一気に買われた形跡があります。もちろん3%台の配当利回りも魅力ではありますが」

「買いやすさ」で見ると、10位のオリエンタルランド。2023年4月に1株を5株に分割し、最低購入金額が5分の1に下がった。

 配当利回りは0.23%と低いが、値上がり益を待ちつつ株主優待をもらう作戦だろう。

 金融ジャーナリストの岡村友哉さんは語る。

「大株主の京成電鉄が海外ファンドの要求に沿う形で、相乗効果の薄いオリエンタルランド株の一部売却を今年3月に決めたことで株価が下落。そこですかさず買いを入れた投資家もいたはずです」

 なお、東京ディズニーランドや東京ディズニーシーで使える「1デーパスポート」がもらえる株主優待の対象は500株以上。1株4773円(2024年4月2日現在/以下同)で500株買えば、NISAの成長投資枠240万円にギリギリ収まるのは偶然か。

高すぎる半導体主力

 一方、東京市場全体では半導体検査装置のレーザーテックや半導体製造装置大手の東京エレクトロンが売買代金ランキング首位を争う。

 しかし、半導体関連の大型株は新NISAの買い付け金額ランキングの上位にはいない。

 理由は株価が高すぎるためだ。レーザーテックも東京エレクロトンも1株4万円前後。東証が定める最低投資単位の100株なら買い付け金額は約400万円と、新NISAの成長投資枠240万円を軽くオーバーする。

 ただ、諦めるのは早い。SBI証券の「S株」や楽天証券の「かぶミニ」など、主要ネット証券4社で「1株投資」サービスを取り扱っている。新NISA対応で売買手数料も無料。

無配の楽天ランクイン

 さて、異色なのは楽天グループ。買い付け金額ランキングに配当利回りの高い銘柄が並ぶ中、同社の2023年12月期は配当ゼロだ。

「携帯電話事業の赤字で不人気だったため、年初の株価は600円台と低迷していましたが、その後は業績改善期待で持ち直しています。

楽天モバイルのプランが1年間無料の株主優待も個人投資家の人気を呼んだようです」(岡村さん)

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JT+大企業を買えば安泰なのか