新NISAで「利用中・これから利用」の金融機関、2019人の回答を集計
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「新NISA2000人アンケート(*)」から、「新NISAをどの金融機関でやっているか」「新NISAを機に金融機関を変更したか」に対する回答を集計。「昔NISA口座を開いたが新NISAはしていない」などの休眠口座なし、リアルな結果が出た。

【図版2つ】2019人が答えた「今、新NISAで利用中の金融機関」1位は?

(本記事はアエラ増刊「AERA Money 2024春夏号」から抜粋し、一部編集しています)

新NISAをどこでやっているか」に関し、大手紙等でも独自で調べた結果を報道するケースが目立ちますが、大半が「旧NISAからの累計」であり、「今は使われてないNISA口座も込み」での調査結果です。

 NISA口座自体は2014年からあり、「NISA口座を開設したが、投資していない」「投資していたが、やめた」人も相当数にのぼります。

 そして、旧NISA口座を持っていた人は、投資するしないに関わらず、口座変更をしなければ自動的に2024年1月から「新NISA」口座に切り替わる仕組みになっています。

「累計」にはそういった数字も入っています(どの金融機関にも休眠口座は一定数あります)。

 ただ、新NISA開始に伴い、例年よりはるかに多い口座移動が起きています。この特殊事情もあり、2014年からの「旧NISA」も含めた累計の数字で「新NISAのシェア」と言ってしまうのは、もしかしたら実態とややずれてしまうかもしれません。

 かといって、「今、新NISAで実際に稼働している口座」の正確な数を知るのは、公表していない会社もあるため困難です。

 この記事で紹介するアンケート結果は、「今、新NISAで投資中の人」「これから新NISAで投資する人」2019人が回答したものです。この結果がすべてではありませんが、現状を反映した生の声、リアルな結果ととらえていただければ幸いです。

(当アンケートの概要は文末に記載しています)

新NISAをどこでやっている?

 本誌がアンケート前に予想していた「新NISAで人気の金融機関」は、「楽天証券が1位だろう」でした。日本証券業協会の統計から逆算すると、つみたてNISAは楽天証券がシェアトップだったからです。

 仮に旧NISAの口座を持っていた場合、投資していなくても2024年からは自動的に新NISAの口座に切り替わっているわけですから、その数も後押しされます。

 もともと楽天証券でNISA口座を持っていて、しばらく休んでいたけど「新NISAを機に復活しよう」と思う人も多そうです。

「楽天証券が積み上げた、これまでの口座数は相当大きいはず。新NISAでも優勢なのは間違いないだろうな」と。

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。「AERA」とアエラ増刊「AERA Money」の編集担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などの経済関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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