では現在、国内ツアーでプレーする外国籍プロたちはどのような状況なのだろう。
代表的なのは申だ。今季はまだ未勝利だがVポイント×ENEOSゴルフトーナメントの単独3位などトップ5入りが2回。昨季も2勝し、その実力はまったく輝きを失ってはいない。最高峰の米ツアーでも通算11勝とまさにレジェンドといえる活躍で、メジャーでは2008年と2012年に全英女子オープンを制覇。36歳と大ベテランの域に達しているが、今季も若手プロたちの大きな壁となることだろう。
今季の賞金ランクとメルセデス・ランキングの外国人勢トップにいるのがイ・ミニョン(韓)だ。ツアー通算6勝を挙げているが、参戦元年となった2017年は2勝するなど賞金ランク2位。2019年も同5位となり獲得賞金も1億円を超えていた。
今季は富士フイルム・スタジオアリスで3位タイ、KKT杯バンテリンレディスで2位タイと優勝争いを展開。2017年にトップとなったパーオン率は毎シーズントップ10をキープしており、ツアー最高レベルのショットの精度をキープしている。イのアイアンショットは、海外勢はもちろんツアーでプレーするどんな選手にとっても手本となるに違いない。
ペ・ソンウ(韓)も国内ツアーでプレーする数少ない海外選手だ。ツアールーキーだった2019年は、2勝していきなり賞金ランク4位と黄金世代に割って入る活躍を見せた。2020年以降、未勝利となっているが毎年安定したプレーを続けており、今季もここまで賞金ランクは23位。メジャーのワールドレディスサロンパスカップで単独6位と健闘し存在感を発揮していた。
トータルドライビングとパーオン率の順位を合算したボールストライキングでは例年上位につけており今季も2位。飛んで曲がらないというゴルファーの憧れを体現しているプロと言える。
韓国勢の若手として国内ツアーでの活躍が期待されているのがリ・ハナだ。昨年は樋口久子 三菱電機レディスで初勝利を挙げ賞金ランクも21位とトッププロの仲間入りを果たした。飛距離は出ないが、2023年のフェアウェイキープ率は7位で今季もここまで13位。前週のブリヂストンレディスでも5位タイに入っており、“新世紀世代”の一人として注目のプレーヤーと言えるだろう。