2022年オフに初めて行われた現役ドラフト。昨年は細川成也(DeNA→中日)がチームトップの24本塁打、78打点を記録し、大竹耕太郎(ソフトバンク→阪神)が二桁勝利をマークする大ブレイクを見せた。果たして第2回現役ドラフトで移籍した選手はどうだろうか。結論から先に述べると、現時点で昨年の細川や大竹ほどのインパクトを残している選手は不在という印象を受ける。ただその中でも貴重な戦力となっている選手や、ブレイクの兆しを見せている選手がいることは確かだ。
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まず最も一軍の戦力になっている選手と言えば漆原大晟(オリックス→阪神)になるだろう。昨年は16試合の登板で1ホールド、防御率3.00という成績だったが、今年は開幕から一軍に定着して早くも11試合に登板。負け試合や大量リードの場面での起用が多いものの、ここまで2ホールドをマークし、防御率1.38、WHIP(1イニングあたりの被安打+与四球)0.85という見事な数字を残しているのだ。ストレートは140キロ台後半とリリーフ投手としては驚くようなスピードがあるわけではないがコントロールが安定しており、フォークという空振りを奪える決め球があるのも大きな持ち味だ。5月以降は接戦での起用も増えてきており、今後もブルペン陣を支える存在として期待がかかる。
漆原と同じリリーフ投手で貴重な戦力となっているのが梅野雄吾(ヤクルト→中日)だ。ヤクルトではプロ入り3年目の2019年に68試合に登板して4セーブ、28ホールドをマークするなどセットアッパーとして活躍。しかし翌年以降は登板過多の影響もあってか調子を落とし、昨年は一軍でわずか5試合の登板に終わっている。それでも今年はオープン戦から順調に登板を重ねて開幕一軍入り。5月1日のDeNA戦で涌井秀章が初回に大量失点を喫した後を受けて登板し、3失点と相手打線の勢いを止められなかったこともあって翌日には調整で登録抹消になっている。