このうち例えば、紹介できる物件の一つが、長崎県の五島列島にある「妙光島」(みょうこうじま)だ。島の面積は約600坪で、価格は4300万円。島内には船をつけられる桟橋や建物がすでにあり、今のままでも上陸や滞在が可能だ。島からは、北西に面する福江島のレンガづくりの教会「堂崎天主堂」が直接のぞめるなど、周辺の観光地や港とのアクセスもいいという。

沖縄の物件は市場にはなかなか出てこない

 もう一つが、沖縄県の「一着島」(いっちゃちじま)。広さは約1万6700坪で、価格は1億2千万円。きれいな海や絶景スポットが人気のリゾート地として知られる久米島から、干潮時には歩いて渡れるほどの距離にある。「沖縄の物件は市場にはなかなか出てきませんので貴重です。関心を持った数組に対して、すでに現地を案内しています」(同)

 このほか、一島を丸々手に入れられるわけではないものの、「日本三景」に数えられる宮城県の名勝・松島を構成する260あまりの島々の一つ、無人島「鷺島」(さぎじま)の一部と、これに隣り合う有人島「朴島」(ほおじま)の一部の土地を一体的に買える物件があるという。

「私にとって、無人島の販売は儲けのためではなく、趣味やロマンの領域に近い。ライフワークとしてこれからもずっと続けていくつもりです」(同)

(AERA dot.編集部・池田正史)

著者プロフィールを見る
池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

池田正史の記事一覧はこちら
暮らしとモノ班 for promotion
【再ブーム到来】撮ったらその場でプリントが楽しい♪インスタントカメラ「チェキ」